人工芝の歴史と進化 Vol.3

「人工芝の歴史と進化」シリーズの第三弾、そして最終回です。

※こちらで使用している写真は全てイメージです。

近代技術の導入

stadium スタジアム

Vol.2 で登場した「第二世代」の人工芝ですが、実際に様々な競技で使用されていくうちに、また新たな課題が出てきました。

野球などの選手同士の接触の少ないスポーツには適していたものの、アメフトのような激しいスポーツでは、充填している珪砂が肌にヤスリの様に摩擦を起こし、ケガや火傷を負うケースが多く見受けられました。

そしてまた一から、全てのスポーツに適した人工芝の開発が始まったのです。

americanfootball アメリカンフットボールをしている人

それから長い歳月を経て、1990年代後半に「第三世代」の人工芝が誕生しました。

第三世代の人工芝は、「ロングパイル人工芝」と言って芝丈が長く、肌触りの良いポリエチレンで作られました。第二世代より柔らかく丈夫で、見た目もよりリアルになりました。

さらに充填材としてゴムチップを採用することで、珪砂のみの時のような摩擦によるケガも減り、クッション性が高まったことにより関節への負担も軽減されるようになりました。

ボールの反応も天然芝により近いものとなり、ケガのリスクが減ったことも相まってパフォーマンス性も向上しました。

earth 地球 地球の模型を両手で持っている

ところが、第三世代の人工芝も普及するにつれて、ゴムチップ充填材の人体や環境への影響という新たな問題が発生しました。

その解決策として、天然素材の充填材を採用される方が増えています。

そしてその一方で、充填材を必要とせず、人工芝とショックパッドのみという「第四世代」の人工芝の開発も進められているそうです。

これからも進化し続ける人工芝、10年後はどうなっているのか楽しみですね!

《終わり》

シリーズで掲載しました「人工芝の歴史と進化」ですが、今回が最終回となります。

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。